松葉塚

山門前の向かって左側に、
「芭蕉碑がある」との
標石(しるべいし)があります。
松葉塚は
太子堂のすぐ横にあります。

向かって左は、
芭蕉没後50年忌を記念して
建てられた古碑。
右は明和6年(1769年)に、近江の義仲寺にある芭蕉墓の墳土を譲り受けて再建された松葉塚です。

   『ごを焼いて  

           手拭あぶる  寒さ哉』

   ごをたいて  
       てぬぐいあぶる   さむさかな
貞享4年(1687年)冬、松尾芭蕉が東海を旅した際、
聖眼寺の太子堂のほとりにあった
お茶処に立ち寄って詠んだ句とのこと。
下地は近くに大きな豊川(とよがわ)が流れる地。
冬は特に風が強く、江戸の昔は寒さを一層厳しく感じたことでしょう。
『ご』とは、三河地方の方言で、枯れ落ちた松葉のこと。
聖眼寺の前の道は東海道で、当時は松並木がありました。
松葉を集めて焼いて暖を取ろうと往時がうかがえます。

この写真は、『聖眼寺史』に残る
再建松葉塚の拓本の写しです。
実物は最初の三文字『芭蕉翁』が
読めるだけとなっています。
『芭蕉翁』の三字は白隠禅師の揮毫、句は尾張の横井也有の筆です。

松葉塚は、松の古木に守られ、
秋には足元に彼岸花が咲いて
彩りを添えます。

※ 碑の保護のため、現在は拓本を取る事はできません。